大学で学ぶこと、一つひとつ解説学問ナビ
- 学問ナビ表示
- 情報(社会系)総合・新領域
情報(社会系)系
情報(社会系)で学ぶこと
学部・学科選びのヒント
「情報(社会系)」は、経営情報学部など、社会科学系、人文学系の「情報」のついた学部・学科で学ぶことができるほか、情報を研究テーマとした教員のいる社会科学系、人文学系の学部・学科で学ぶことができます。学問の世界の情報については、図書館学関係や、各学問に関連する学部・学科のうち、専門の教員がいる大学で学ぶことができます。
「情報(社会系)」は、経営情報学部など、社会科学系、人文学系の「情報」のついた学部・学科で学ぶことができるほか、情報を研究テーマとした教員のいる社会科学系、人文学系の学部・学科で学ぶことができます。学問の世界の情報については、図書館学関係や、各学問に関連する学部・学科のうち、専門の教員がいる大学で学ぶことができます。
現代が「情報化社会」と言われて久しくなります。私たちの日常生活は、テレビや新聞などのマスメディアだけでなく、インターネットやSNSを通じて発信される膨大な情報であふれています。個人同士のコミュニケーションも、電子メールやスマートフォン、チャットアプリの普及によって劇的に変化しました。「情報(社会系)」は、こうした現代の情報社会を取り巻く人間・文化・組織・制度のあらゆる課題について、文理融合の視点から研究する領域です。
「情報(社会系)」の重要な研究テーマとして、メディア学やマスコミ学など、情報媒体そのものに関する研究があります。特にマスメディアや巨大なインターネットプラットフォームは、世論の形成や社会の動向にきわめて大きな影響を与えます。それらが何をどう報道・拡散し、社会にどんな影響を及ぼすのかを検証する研究は非常に重要です。また現代のネット空間には、信頼できる一次情報から、根拠のない噂、さらには生成AIによって精巧に作られたフェイクニュースやディープフェイク(偽の画像・動画)までが大量に混在しています。こうした情報の本質を見抜き、悪質な情報に惑わされずに自律的に活用するための「情報リテラシー(メディアリテラシー)」や「AI倫理」をどう培うかというテーマは、今や社会の最優先課題となっています。
さらに、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や各種コミュニティツールに関する研究もこの領域の核心です。これらのツールが人々の人間関係やコミュニケーションのあり方にどのような変化をもたらしたか、また、独自のネットミームやSNS発の若者文化がどのように生まれるのかを分析します。一方で、ネット上の誹謗中傷、アルゴリズムによる情報の偏り(フィルターバブル現象)、サイバー犯罪や個人のプライバシー侵害といった「影」の部分に対しても、社会学や法学、心理学などのアプローチから多角的な研究が進められています。
また、情報技術の発展は、学問の世界や公共のあり方全体にも大きなイノベーションをもたらしました。たとえば、かつては図書館や資料館に紙で保管されていた書籍や公文書は、現在「デジタルアーカイブ」として急速に電子化・集約が進んでいます。これらをどう整理し、広く社会にオープンデータとして共有・活用していくかという手法の開発が進んでいます。また、歴史学における歴史史料のAI解析・デジタル保存、法律の世界における法令・判例データベースの構築、教育現場におけるタブレット端末や教育ICT(情報通信技術)の活用など、あらゆる学問や公共分野において、情報技術をどう取り入れて社会の「DX(デジタルトランスフォーマイゼーション)」を推進するかという研究が活発に行われています。
文字を読み書きできる人が限られ、情報を記録する紙が貴重品であった時代、情報はごく一部の権力者のみが独占し、発信できるものでした。しかし現在、インターネットとスマートフォンによって、誰もが世界中の情報に瞬時にアクセスし、自らも世界に向けて発信者になれる時代を迎えました。さらにAIの登場により、個人の情報保有・処理能力は爆発的に拡大しています。これは素晴らしい恩恵である一方で、技術の進化があまりに急速なため、社会のルールや私たちのモラル、法律の整備が追いついていないのが現状です。技術と社会のハブ(架け橋)となり、人間にとって望ましい情報社会の未来像をデザインする「情報(社会系)」の研究には、今後ますます大きな期待と役割が寄せられています。