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国際(人文系)総合・新領域

国際(人文系)

国際(人文系)で学ぶこと

「国際(人文系)」は、語学や文化など、人と人とのつながりを中心として国際社会を捉える分野です。

『世界人口白書2020』によると、地球の人口は77億9500万人です。そして日本が承認している国の数は2015年3月現在で195ヵ国となっています。そして1つの国といっても、複数の民族からなる国家は多く、公用語としていくつもの言語が使われていることも珍しくありません。また、宗教や歴史、習俗も国や国の中の地域ごとに独自のものを持っています。これらを多角的に学びながら相互理解のスキルを高め、現在の国際化社会を考えるのがこの分野になります。

「国際(人文系)」の学部・学科では、文化の面から国や地域の特徴を探り、異なる文化の相互理解の手法を探求することになりますが、中には外国の人に日本を理解してもらうために日本の概要や日本文化について学んだり、英語をはじめとする外国語を習得したりして、外国の人とのコミュニケーション能力を高めることに力を入れている大学もあります。「語学」については英語、フランス語、ドイツ語、朝鮮語、スペイン語、ロシア語、中国語、タイ語など幅広い言語から選択して学べる大学も多く見受けられ、会話など、コミュニケーションに役立つ科目が豊富に盛り込まれているようです。文化的な分野としては「キリスト教文化学」「西洋美術論」「日本の文学と文化」「アメリカ文化史」というように、宗教や美術を含む、国や地域の文化について学ぶ科目が多く開設されています。また「日米文化論」「アジア文化比較論」というような、国や地域の文化比較を行うことで、国際間の理解を深めようとする試みもなされています。

いずれにしても「国際(人文系)」の学部や学科は、国際社会を「国」ではなく「人」の立場から理解し、国際人として活躍できる人材を育成することを目的としているのが特徴です。例えば、日韓関係について言えば、両国間には歴史や領土問題があるものの、「韓流ブーム」などによってそれぞれの国民感情に変化が生じています。個人レベルでの相互理解と交流は非常に大切であり、この分野に寄せられる期待は、今後さらに高まっていくことでしょう。

学部・学科選びのヒント

「国際(人文系)」は、主に国際学部や「国際」がつく学部の人文系を扱う学科になりますが、大学によっては人文系の学部に同様の内容の学科を設けている場合もあります。語学や外国の文化や政治経済、社会は、外国語関係の学部や学科で学ぶこともできます。

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