大学で学ぶこと、一つひとつ解説学問ナビ 学問ナビ表示環境(理学系)総合・新領域 環境(理学系)系 環境(理学系)で学ぶこと 地球温暖化とそれに伴う気候変動、生物の多様性維持や野生動植物の保護、森林の減少と砂漠化、海洋汚染、マイクロプラスチックやPFAS(有機フッ素化合物)に代表される有害な化学物質など、私たちは今、さまざまな環境問題に直面しています。こうした問題について、化学・生物学・地球科学など、理学の学問分野からアプローチし、その原因やメカニズム、人をはじめとする生物に与える影響を解明しようとするのが、「環境(理学系)」です。 たとえば地球温暖化(地球沸騰化)は、石油・石炭・天然ガスの化石燃料の大量使用により、温室効果ガスである二酸化炭素が排出されたことによって起こりました。二酸化炭素などの温室効果ガスが大気中に増加すると、地表から放射される赤外線が大気外に出ていくのを防ぐため、地球の気温が上昇し、世界各地で極端な気象災害を引き起こしてしまうのです。またオゾン層破壊の問題は、かつてスプレーの噴霧剤やクーラーの冷媒などに使われていたフロンという物質がオゾン層を破壊したことで、有害な紫外線が地表に届いてしまうことが懸念されたものです。これに対して環境理学の見地から原因が追究され、世界的なフロン規制が行われた結果、現在オゾン層は回復傾向に向かうという劇的な成果を上げています。一方で現代の新たな課題となっているのがマイクロプラスチックです。人類が創り出した自然界では分解されないプラスチックが微細化し、食物連鎖を通じて生態系や人間の体内にまで蓄積され、生殖異常や健康への悪影響を及ぼすリスクが世界中で検証されています。 このように、環境問題が起こった理由を科学的に解明してきたのが環境(理学系)の領域に携わる研究者たちで、まだまだ詳しく調べなければならない問題が山積しています。現在も、環境問題の原因を究明するために、異常気象をもたらす大気の状態についてのシミュレーション研究、微細な有害物質が大気中や海中・地中でどのように循環し移動するかについての研究、自然界にない新たな化学物質の挙動についての研究、それらの物質が人や他の野生生物にどのような長期的影響を及ぼすかの研究など、最先端の科学技術を用いたアプローチが進んでいます。 学部・学科選びのヒント 環境科学部や環境科学科のほか、「環境」を含む学部・学科はいろいろあります。この領域は、化学・生物・地球惑星科学、人体に関しては医学関係の学部・学科、理学や理工学系の「環境」の名称がつく学部・学科で学び、研究することができます。 しかし、上記の学部・学科でも、全ての大学で地球環境問題について研究しているわけではありませんので、進学に際しては、所属する教員の専門分野を調べてから大学を選びましょう。 大学検索 環境(理学系)系の大学一覧を見る 目次:学問ナビ 学問ナビトップページ 学問ナビ系統索引(50音別)
地球温暖化とそれに伴う気候変動、生物の多様性維持や野生動植物の保護、森林の減少と砂漠化、海洋汚染、マイクロプラスチックやPFAS(有機フッ素化合物)に代表される有害な化学物質など、私たちは今、さまざまな環境問題に直面しています。こうした問題について、化学・生物学・地球科学など、理学の学問分野からアプローチし、その原因やメカニズム、人をはじめとする生物に与える影響を解明しようとするのが、「環境(理学系)」です。
たとえば地球温暖化(地球沸騰化)は、石油・石炭・天然ガスの化石燃料の大量使用により、温室効果ガスである二酸化炭素が排出されたことによって起こりました。二酸化炭素などの温室効果ガスが大気中に増加すると、地表から放射される赤外線が大気外に出ていくのを防ぐため、地球の気温が上昇し、世界各地で極端な気象災害を引き起こしてしまうのです。またオゾン層破壊の問題は、かつてスプレーの噴霧剤やクーラーの冷媒などに使われていたフロンという物質がオゾン層を破壊したことで、有害な紫外線が地表に届いてしまうことが懸念されたものです。これに対して環境理学の見地から原因が追究され、世界的なフロン規制が行われた結果、現在オゾン層は回復傾向に向かうという劇的な成果を上げています。一方で現代の新たな課題となっているのがマイクロプラスチックです。人類が創り出した自然界では分解されないプラスチックが微細化し、食物連鎖を通じて生態系や人間の体内にまで蓄積され、生殖異常や健康への悪影響を及ぼすリスクが世界中で検証されています。
このように、環境問題が起こった理由を科学的に解明してきたのが環境(理学系)の領域に携わる研究者たちで、まだまだ詳しく調べなければならない問題が山積しています。現在も、環境問題の原因を究明するために、異常気象をもたらす大気の状態についてのシミュレーション研究、微細な有害物質が大気中や海中・地中でどのように循環し移動するかについての研究、自然界にない新たな化学物質の挙動についての研究、それらの物質が人や他の野生生物にどのような長期的影響を及ぼすかの研究など、最先端の科学技術を用いたアプローチが進んでいます。