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生産・システム工学工学

生産・システム工学

生産・システム工学で学ぶこと

生産システム工学とは、工場での生産システムを工学的に研究する学問です。

単に「生産システム」というと、機械をどう導入するかや、ベルトコンベアによる流れ作業の発案、部品の標準化の推進、生産ラインを効率良く組み換える手法の発案、工程の設計、作業の進め方の設計、生産管理、在庫管理等々、工場内の生産効率の向上を図るためのシステムを指します。これを工学的に支えるのが生産・システム工学です。すなわち製造技術や加工技術の向上を機械の側面から支えたり、コンピュータによる機械の制御システムを開発したり、工程設計や製造量の調整などを、コンピュータを使って計算し、最適な解答を導き出すといった取り組みを指します。

最近では特に、CAD(Computer-aideddesign=コンピュータを使った設計)、CAM(Computer-aidedmanufacturing=工場の生産ラインの制御へのコンピュータの応用)、CIM(Computerintegratedmanufacturing=製造・技術・管理など生産現場での情報をコンピュータで統括し、生産管理を高める)といった、コンピュータを使った生産システム設計が重要になっています。

大学では、工場での生産システムを理解した上で、多くのケースに共通する製造技術、加工技術を学んだり、コンピュータによる制御やシステム設計のためのアルゴリズム(計算手順)を学んだりします。研究では、より高度で新しいシステムの技術やアルゴリズムを開発します。たとえば、アルゴリズムの研究には、コンピュータで最適な解を導き出すにあたり、たまに計算手順の突然変異などを起しながらよりよい解を導き出したもののみが生き残るという、生物の進化を模倣した「遺伝的アルゴリズム」の開発などがあります。また将来は、工場での生産管理だけでなく、経営戦略と結びついたシステムの開発が進むものと期待されています。

学部・学科選びのヒント

生産システム工学は、生産システムや生産工学がつく名称の学部・学科のほか、経営システム工学や、機械システム工学等の名称の学部・学科で学べることがあります。

また、生産システム工学に役立つアルゴリズムなどの基礎は、数理情報等の名称がつく学部・学科で学ぶことができます。

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