すべてのときめきが、学びになる。

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すべてのときめきが、学びになる。

もっと学びたい。磨きたい。どこまでも挑戦したい。
初めて出逢う自分の気持ちに、ドキドキする。
1935年の開校以来、ファッション教育にひたむきに
向き合ってきた学校だからこそ、もたらされる本物の出逢いがある。
無類のファッション好きなあなたが、自分と、世界を幸せにする未来へ。
その扉をひらくのは、今。

Movie

2023年 香蘭卒業記念展

Open the Future-ひらくみらい-

私達の未来、ファッション業界の未来、コロナ禍からの未来、SDGsを意識した未来、一人一人の未来。
誰もが願う平和な未来を自ら開くべく、今その一歩を歩みます。

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Open the Feature Finalist Collection

竹𠩤 暖乃

グランプリ

鹿児島県立野田女子高等学校卒

「Senti Pede」

Centi pede(ムカデ)とsentimental(感傷的)を組み合わせた『Senti pede』。
現代では嫌われ者のムカデですが、かつては前にしか進めない「勝ち虫」として戦国武将に愛された存在でした。そんなギャップのあるムカデに、感傷的な面を隠して生きる私たちの姿を重ね合わせて「弱さも自分だけが知る愛すべき一面として、前に進もう」というメッセージを込めました。パラコードや穴あきのスカートでムカデの動きを表現し、そこにトレンチコートという日常的な服を取り入れて、テーマを身近に感じてもらえる作品に。「弱さ」は私自身が葛藤してきた課題でした。今回の受賞でこのメッセージがより多くの人に届き、ファッションの持つエネルギーを改めて実感できました。

中島 久瑠実

ファッションデザイン専攻科3年賞

大和青藍高等学校卒

「発酵〜小さな息〜」

健康に有益で、フードロスの削減などにも役立つ「発酵」。その可能性と、服の持つ力を結びつけられたら、と生まれた作品です。自然のエネルギーが私たちの暮らしを支えていることを、あらためて感じてほしいと思います。特にこだわったのは素材です。実際に発酵させた藍で別の生地を染めてデジタル化し、それをポリエステルオーガンジーにプリント。まるで生地そのものが発酵し、呼吸しているかのような表現ができました。ここへ辿り着くまでには様々な壁にぶつかりましたが、とことん作品に向き合えたので、とても満足しています。香蘭で出会った手仕事の面白さ。卒業後も、手仕事を中心としたテキスタイルにこだわったものづくりを続けていきたいと思っています。

菰原 聖都

ファッションテクニカル科賞

福岡農業高等学校卒

「影状変化」

このコンセプトの主役は影。光×影といった対比で魅せるのではなく、服そのものに影をデザインし、さらに実際に光が当たった時に生まれる様々な影の表情を楽しんでもらえる作品です。より複雑な影を生み出せるように、ディテールの多い軍服をモチーフに。特に生地のつなぎに技術を要しましたが、そこが評価されたのは嬉しかったです。将来の夢は、オーダーメイドでどんな服も作れるようになること。だからもっと練習して、何でも縫えるようにならなければなりません。1年生の時から賞を取ることを周囲に宣言してきました。受賞できてホッとしましたが、課題は山積み。来年もコンテストへの挑戦をはじめ、デザイン力や技術力を上げる一年にしたいと思います。

川口 愛依

ファッションデザイン科賞

N高等学校卒

「odd link」

進化における生物の系統を鎖の環に見立て、その中で未発見の化石生物を指す「Missing link」。この言葉を元に発想したのが『odd link=奇妙な環』です。モチーフにしたのは、4つの顔(人間・獅子・牛・鷲)を持つ天使「ケルビム」。4名のグループの中で私は人間の部分を受け持ち、「Unrestricted man=解放された人」と名づけて、その曲線美や不思議な世界観を表現しました。何度も型出しをして、シルエットにこだわった40枚接ぎのスカート。羊毛を石鹸水でフェルト化したテキスタイルは、自宅にも持ち帰り、睡眠時間を削って作り上げました。受賞の喜びの一方で、反省点もたくさんあります。それも次に活かすための前向きな気持ちに変えて、頑張っていきたいと思います。

梅﨑 遥大

ファッションビジネス科賞

杉森高等学校卒

「ネオ ヒッピー」

1970年代初期のヒッピースタイルにミリタリーを融合し、「戦争と平和」をテーマに作りあげた作品です。ヒッピーカルチャーが流行した当時、ミリタリーウェアをあえて街着にすることで反戦の姿勢を示していた若者たちがいたと知り、そこにインスピレーションを受けました。作品の最大の特徴はMA-1をベースにしたこと。ワンピースやTシャツ、スカートなどを裁断し、パッチワークにしてMA-1に縫い合わせていくのですが、デザインの配置が難しく、納得がいかなければまた裁断からやり直し。ポリエステルやコットンなど異素材を縫い合わせる作業にも苦労しました。僕の夢は古着屋兼リメイクショップを開くことです。今回の受賞で、その夢が強い決意に変わりました。

橋本 眞之介

ファッションデザイン専攻科2年賞

宇佐高等学校卒

「生々しい」

人肌がもつ弾力や濡れ感、肉感を表現したコンセプト『生々しい』。このチームに参加したのは、素材で勝負する実験的な試みに魅力を感じたからです。選んだ素材は、人体模型などに使われるウレタンゲル。もちろん素材自体に縫製はできません。あまりにも実験的すぎる素材で、最後まで苦労しました。受賞以上に嬉しかったことは、チームメイトが泣いて喜んでくれたこと。賞の半分以上は仲間のおかげだと思います。今回、初めてショーで作品を発表したのですが、自分が着るものではなく、発表する側になって、やっぱり表現ってすごく楽しいな、と思いました。来年の作品のテーマもすでに決めています。一年かけて向き合い、作りあげていけることにワクワクしています。

花田 るり

審査員特別賞

折尾高等学校卒

「Hiding gro」

1年次の課題をきっかけに、グロテスクなものに強く惹かれる自分に気づきました。この美しさを伝えるにはどうしたらいいのだろう。そう考えて生まれた作品です。本来グロテスクとは、古代ローマに始まった人体や動植物を組み合わせた幻想的な装飾様式のこと。教会建築にあしらわれた奇怪な生物の彫刻を指す言葉でもあり、魔除けの意味もあるとされています。それらの由来をふまえ、嘆いているような怒っているような表情で、人々を災いから守る象徴として「グロテスク」を表現しました。素材には本物の毛髪を使い、髪の毛でしか表せない透け感や繊細さも大切にしました。表現したい形を追求したら、これしかありませんでした。まさかの受賞、本当に嬉しかったです。

斉藤 優介

審査員特別賞

小川工業高等学校

「ストップモーション」

幼い頃から大好きなストップモーションアニメに着想を得た作品です。服のあらゆるディテールをずらし、それを連続させることで、このコンセプトを表現しました。特に大切にしたのはシルエット。連続したファスナーは、どこを開閉しても個性的で美しい服になるように、実際に人に着てもらっては動きを確かめ、試作を重ねました。これまでの僕とは違い、思いきり好きな世界観に振り切った作品。とにかく自分の「好き」が詰まっているので、賞を取ること以上に、ただ「みんなに見てほしい」という気持ちが一番でした。今回お褒めの言葉もたくさんいただけて、ここまで自分の好きなように作っても、デザインで伝える力が身についていたのかな、と嬉しくなりました。