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「PTA」――。名前だけなら誰でも知っているが、当事者でなければ実体はほとんど知らない。一方、その当事者になってみれば、役員選びから重荷でしかない存在であることが少なくない。そんなPTAについて初心者にも実態が一から分かり、かつ運営に悩む当事者にも希望すら抱かせる、驚異的な本だ。
一般にPTAは保護者だけの会、時には学校の下請けとすら思われがちだが、そもそもParent-Teacher Association(親と教師の会)の原義が示すように、保護者と教師が対等の立場で参加する組織だ。しかも著者によると、学校単位のPTA(単位PTA)から全国組織に至るまで、縦割りではなく「横」に公平な、徹底した民主主義組織であるという。そもそも忘れられがちだが、PTAは学校教育関係団体ではない。参加者がお互いに学習し合うことで活動を進める、社会教育関係団体だ。
もちろん、そうした原則論や理想論とはうらはらに、現状は問題が山積している。著者にしても役員になって年間166日、計403時間を費やした。それでも本書で紹介されているように、自由で緩やかな活動や運営を進めることで、会員にとって楽しく、組織としても活性化しているPTAはある。そのためには自動加入を改め、本来の姿である「任意参加」を徹底すべきだという主張には、目からうろこが落ちる。
昨年度末、東京都杉並区立和田中学校を退任間際の民間人校長・藤原和博氏が同校PTAの「廃止」を打ち出して、全国的な論議を巻き起こした。それが単なるPTA不要論でなかったことは、藤原氏と、本書の著者である川端氏が共著(『バカ親、バカ教師にもほどがある』PHP研究所)を出していることでも、分かるのである。
著者
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川端 裕人
書評
│渡辺 敦司
KS読者対象
│教師 保護者 高校生以上
出版社
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中央公論新社
2008年
価格
│819円(税込)
KSカテゴリー
│教育学 心理学
レビュー掲載
│2008年11月
※ここでのカテゴリー設定は「日本の大学」学問系統に準拠しています。価格はレビュー掲載時のものです
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